簿記3級後半

まず簿記3級の前半から時間が経ちましたが、後半が終わったのでこちらも記事にしてみようと思います。具体的には無料のCPAラーニングを活用しました。

ざっくりと前回までで大体の流れを学びました。まずは取引から主要簿を記載した後、B/SとP/Lを記載していきます。次に主要簿には仕訳帳と総勘定元帳があり、仕訳帳に記載した後総勘定元帳へ転記していく作業を行いました。

簿記3級後半_補助記入帳

簿記3級後半では主要簿とは別に補助簿が存在します。具体的にこちらは内部で管理する帳簿で、より詳細な記録を行います。補助簿には大まかに補助記入帳補助元帳があります。

  • 補助記入帳:特定の勘定科目で記録をする補助簿

    • 現金出納帳、当座預金出納帳、小口現金出納帳、受取手形記入帳、支払手形記入帳、売上帳、仕入帳など
  • 補助元帳:特定の勘定科目で取引債や品目を記録する補助簿

    • 売掛金(得意先)元帳、買掛金(仕入先)元帳、商品有高帳、固定資産台帳など

現金出納帳、当座預金出納帳、小口現金出納帳に関しては書かれている取引に対して帳簿に記載できるか?収支計算や摘要は適切か?というとこですね。

受取手形仕訳帳や支払手形仕訳帳は書いている帳簿から仕訳を行えるようにしましょう。売上帳、仕訳帳は金額や内訳の計算と仕訳までできれば十分だと思います。記号もありますが2つなので覚えちゃいましょう。

簿記3級後半_補助元帳

売掛金(得意先)元帳や買掛金(仕入先)元帳は取引から可能であれば仕訳後、帳簿に転記する流れですね。

商品有高帳は売上高、売上原価、売上総利益を記入します。ただし、先入先出法と移動平均法の2種類があります。これは仕入れの場所により値段が変わるので値段が変わることの記入方法になります。

例えば先入先出法は7/1にA社から単価100円×10個、7/2B社から単価120円×10個仕入した後、7/5に15個売り上げたとします。その時先に仕入れたA社の10個分と残りB社の5個分と考えて金額の記入をする方法です。売り上げ金額は100×10 + 120×5 = 1,600

一方で移動平均法は上記と同じ状況だった場合、単価を(100×10 + 120×10) ÷ 20 = 110円と考えます。そこから15個分の売上が出たのでその金額を記入します。売り上げ金額は110 × 15 = 1,650

以下に例を出してみます。

現金出納帳

  • 9/19 A社に現金500円で商品を売り上げた

  • 9/25 通信費を現金300円で支払った

摘要 収入 支出 残高
9 1 前月繰越 1,000 1,000
19 A社売上 500 1,500
25 通信費支払 300 1,200
30 次月繰り越し 1,200
1,500 1,500

現金出納帳

当座預金出納帳

  • 2/2 A社から売掛金500円が当座預金口座に振り込まれた

  • 2/5 B社へ買掛金600円を支払うために小切手(番号315)を振り出した

摘要 番号 預入 引出 借/貸 残高
2 1 前月繰越 3,000 3,000
2 A社売掛金回収 500 3,500
5 B社買掛金支払 315 600 2,900

当座預金出納帳

小口現金出納帳

受入 摘要 支払 通信費 交通費 消耗品費
10,000 3 1 補給
2 電話料金 3,000 3,000
3 タクシー代 1,700 1,700
3 文房具代 2,500 2,500
5 電車賃 900 900
合計 8,100 3,000 2,600 2,500
5 次週繰越 1,900
1,900 3 8 前週繰越
8,100 8 補給

小口現金出納帳

受取・支払手形記入帳

  • 書かれている内容を仕分けする
種類 番号 摘要 支払人 振出人 振出月 振出日 満期月 満期日 支払場 金額 顛末月 顛末日 顛末
6 4 約手 7 売上 B社 B社 6 4 7 4 Y銀行 8,000 7 4 当座入金

受取手形記入帳

種類 番号 摘要 受取人 振出人 振出月 振出日 満期月 満期日 支払場 金額 顛末月 顛末日 顛末
7 10 約手 20 買掛金 C社 当社 7 10 9 10 Z銀行 7,000 9 10 当座決済

支払手形記入帳

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
6/4 受取手形 8,000 売上 8,000
7/4 当座預金 8,000 受取手形 8,000
7/10 買掛金 7,000 支払手形 7,000
9/10 支払手形 7,000 当座預金 7,000

仕訳

売上帳

  • 売上帳(@は単価、△はマイナス表記)の空欄埋めor書かれている内容を仕訳けすることもある
摘要 内訳 金額
8 7 A社 掛け
商品甲 5個 @1,000円 5,000
商品甲 3個 @2,000円 6,000 11,000
11 A社 掛け返品
商品甲 2個 @1,000円 △2,000
31 総売上高 11,000
売上戻り高 △2,000
純売上高 9,000

売上帳

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
8/7 売掛金 11,000 売上 11,000
8/11 売上 2,000 売掛金 2,000

仕訳

仕入帳

  • 仕入帳(@は単価、△はマイナス表記)の空欄埋めor書かれている内容を仕分けすることもある
摘要 内訳 金額
4 10 A社 掛け
Z商品 60個 @800円 48,000
引取費用現金払い 450円 450 48,450
15 B社 掛け
Y商品 10個 @700円 7,000 7,000
20 B社 掛け返品
Y商品 2個 @700円 △1,400
30 総仕入高 55,450
30 仕入戻し高 △1,400
30 純仕入高 54,050

仕入帳

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
4/10 仕入 48,450 買掛金 48,000
現金 450
4/15 仕入 7,000 買掛金 7,000
4/20 買掛金 1,400 仕入 1,400

仕訳

売掛金(得意先)元帳

  • 仕分けから元帳に転記する
    • 7/2 A社へ掛け売上5,000円   

    • 7/15 B社へ掛け売上4,300円   

    • 7/18 A社売掛金の現金回収3,800円

    • 7/23 B社売掛金の現金回収2,200円

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
7/2 売掛金(A社) 5,000 売上 5,000
7/15 売掛金(B社) 4,300 売上 4,300
7/18 現金 3,800 売掛金(A社) 3,800
7/23 現金 2,200 売掛金(B社) 2,200

仕訳

日付 売掛金増 金額 日付 売掛金減 金額
7/1 前月繰越 3,600 7/18 現金 3,800
7/2 売上 5,000 7/31 次月繰越 4,800
8,600 8,600

A社_得意先元帳

日付 売掛金増 金額 日付 売掛金減 金額
7/1 前月繰越 2,000 7/23 現金 2,200
7/15 売上 4,300 7/31 次月繰越 4,100
6,300 6,300

B社_得意先元帳

買掛金(仕入先)元帳

  • 仕分けから元帳に転記する
    • 9/10 C社から掛け仕入3,000円

    • 9/18 D社から掛け仕入3,300円

    • 9/19 C社買掛金の現金支払2,800円

    • 9/26 D社買掛金の現金支払4,500円

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
9/10 仕入 3,000 買掛金(C社) 3,000
9/18 仕入 3,300 買掛金(D社) 3,300
9/19 買掛金(C社) 2,800 現金 2,800
9/26 買掛金(D社) 4,500 現金 4,500

仕訳

日付 買掛金減 金額 日付 買掛金増 金額
9/10 現金 2,800 9/1 前月繰越 1,000
9/30 次月繰越 1,200 9/19 仕入 3,000
4,000 4,000

C社_仕入先元帳

日付 買掛金減 金額 日付 買掛金増 金額
9/18 現金 4,500 9/1 前月繰越 2,300
9/30 次月繰越 1,100 9/26 仕入 3,300
5,600 5,600

D社_仕入先元帳

商品有高帳

4/1  前月繰越  20個 @100円    4/8  仕  入 180個 @110円4/15 売  上 160個 @200円(売価)    4/22 仕  入 280個 @101円4/26 売  上 300個 @210円(売価)売上高:160*200+300*210 = 95,000円売上原価(先入先出法):2000(月初在庫) + 180*110+280*101 - 2020(月末在庫) = 48,060売上原価(移動平均法):2000(月初在庫) + 180*110+280*101 - 2040(月末在庫) = 48,040売上総利益(先入先出法):95,000 - 48,060 = 46,940売上総利益(移動平均法):95,000 - 48,040 = 46,960
  • 先入先出法
日付 摘要 受入_数量 受入_単価 受入_金額 払出_数量 払出_単価 払出_金額 残高_数量 残高_単価 残高_金額
4/1 前月繰越 20 100 2000 20 100 2000
4/8 仕入 180 110 19,800 20 100 2000
180 110 19,800
4/15 売上 20 100 2000
140 110 15,400 40 110 4,400
4/22 仕入 280 101 28,280 40 110 4,400
280 101 28,280
4/26 売上 40 110 4,400
260 101 26,260 20 101 2,020
4/30 次月繰越 20 101 2,020
480 50,080 480 50,080
  • 移動平均法
    • 仕入時はまず残高を算出した後、残高 ÷ 数量 = 単価を算出する
日付 摘要 受入_数量 受入_単価 受入_金額 払出_数量 払出_単価 払出_金額 残高_数量 残高_単価 残高_金額
4/1 前月繰越 20 100 2000 20 100 2000
4/8 仕入 180 110 19,800 200 109 21,800
4/15 売上 160 109 17,440 40 109 4,360
4/22 仕入 280 101 28,280 320 102 32,640
4/26 売上 300 102 30,600 20 102 2,040
4/30 次月繰越 20 102 2,040
480 50,080 480 50,080

伝票

  • 仕訳帳より少ない手間で取引を記録する
    • 入金伝票:現金増加した場合の相手勘定と金額を記載

      • 売掛金12,000円を現金で回収した
    • 出金伝票:現金減少した場合の相手勘定と金額を記載

      • 商品を10,000円で仕入れ、現金で支払った
    • 振替伝票:その他(現金勘定がない場合)

      • 商品20,500円を掛け仕入れした
科目 金額
売掛金 12,000

入金伝票

科目 金額
仕入 10,000

出金伝票

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 20,500 買掛金 20,500

振替伝票

一部現金取引について

  • 一部が現金取引の場合は取引を分割する方法と取引を擬制する方法があります。
    • 取引を分割:先に現金の取引を行った後、残りの金額を別の勘定で起票する

    • 取引を擬制:現金を使用しない勘定で全額取引をした後、一部を現金で決済したことにして起票する。

      • 例:商品を12,000円で販売し、代金のうち9,000円は現金で受け取り、残額は掛けとした。

取引を分割する方法

科目 金額
売上 9,000

入金伝票

借方科目 金額 貸方科目 金額
売掛金 3,000 売上 3,000

振替伝票

取引を擬制する方法

科目 金額
売上 9,000

入金伝票

借方科目 金額 貸方科目 金額
売掛金 12,000 売上 12,000

振替伝票

  • 総勘定元帳への転記:伝票から毎回個別転記をするのは大変なので1日分を仕訳日計表に転記し、総勘定元帳へ合計転記する。
科目 金額
売上 1,800
科目 金額
売掛金 2,100
科目 金額
売上 1,500
科目 金額
仕入 900
科目 金額
仕入 2,700
科目 金額
発送費 1,300
借方科目 金額 貸方科目 金額
売掛金 2,000 売上 2,000
借方合計 元丁 勘定科目 元丁 貸方合計
5,400 現金 4,900
2,000 売掛金 2,100
売上 5,300
3,600 仕入
1,300 発送費
12,300 12,300

仕訳日計表

摘要 仕丁 借方 貸方 借/貸 残高
5 1 前月繰越 4,000 4,000
5 1 仕訳日計表 5,400 9,400
5 1 仕訳日計表 4,900 4,500

総勘定元帳

簿記3級後半_決算

簿記3級後半では決算を行います。以下の流れですね。

  1. 決算整理前残高試算表(前T/B)の作成

    • 期中手続きでミスが起きてないか確認するため試算表の作成
  2. 決算整理

    • 決算整理仕訳を行って勘定の残高金額を修正する

    • 勘定科目によっては財務諸表計上額にならないものがあるため、その修正を行う

  3. 決算整理後残高試算表(後T/B)の作成

    • 決算整理でミスが起きてないか確認するための試算表の作成
  4. 帳簿の締め切り

    • 当期と翌期の区切りをつける
  5. 財務諸表の作成

    • P/Lは勘定残高を翌期に繰り越さない

    • B/Sは勘定残高を翌期に繰り越す

簿記3級後半_決算振替仕訳

総勘定元帳の穴埋めを行い、決算振替仕訳を行う。決算振替仕訳は以下の流れ

  1. 収益の振り替え

  2. 費用の振り替え

  3. 当期純損益の振り替え

4/1 前期繰越 2,400 5,800
3,000 2,600
6,300 3/31 次期繰越 3,800
11,700 11,700
4/1 前期繰越 3,800

現金

900 4/1 前期繰越 1,200
5,800 4,100
3/31 次期繰越 1,600 3,000
8,300 8,300
4/1 前期繰越 1,600

買掛金

3/31 次期繰越 400 4/1 前期繰越 400
4/1 前期繰越 400

資本金

3/31 次期繰越 1,300 4/1 前期繰越 800
3/31 損益 500
1,300 1,300
4/1 前期繰越 1,300

繰越利益剰余金

3/31 損益 9,300 3,000
6,300
9,300 9,300

売上

4,100 900
3,000 3/3 損益 6,200
7,100 7,100

仕入

2,600 3/31 損益 2,600

給料

3/31 仕入 6,200 3/31 売上 9,300
3/31 給料 2,600
3/31 繰越利益剰余金 500
9,300 9,300

損益

番号 借方科目 金額 貸方科目 金額
1 売上 9,300 損益 9,300
2 損益 8,800 仕入 6,200
給料 2,600
3 損益 500 繰越利益剰余金 500

決算整理仕訳を行う際以下の項目を行います。

簿記3級後半_決算整理仕訳項目

  1. 減価償却:土地以外の固定資産は使用または時間経過で減価(価値が減少)していく。これは適正な利益を計算するために使用される。「費用収益対応の原則」

    • 減価償却累計額:減価償却による固定資産の減少額を意味する評価勘定

    • 減価償却費:固定資産の価値減少額

    • 取得原価:固定資産取得で支出した金額。購入代価+付随費用

    • 耐用年数:固定資産の利用可能年数

    • 残存価額:耐用年数到来時の見積売却額

    • 帳簿価額:取得原価から減価償却累計額を控除した金額

  2. 貸倒引当金:売上債権の貸倒見積高を意味する評価額

    • 貸倒引当金繰入:翌期に見込まれる貸倒損失を当期に計上した額
  3. 売上原価:前T/Bでは仕入として計上していたが、P/L作成時は売上原価として計上する。

    • 繰越商品:会社が期末に保有する商品の在庫

    • 期首商品棚卸高:期首在庫のこと

    • 期末商品棚卸高:期末在庫のこと

  4. 経過勘定:前払費用、前受収益、未収収益、未払費用の総称

    • 前払費用:翌期分の役務を当期に前払いした時、役務の提供を受ける権利

    • 前受収益:翌期分の役務を当期に前受した時、役務の提供を提供する義務

    • 未収収益:当期分の役務の対価が未収である場合、代金を受け取る権利

    • 未払費用:当期分の役務の対価が未払いである場合、代金を支払う義務

  5. 現金過不足

    • 雑益:原因不明の現金超過額による収益

    • 雑損:原因不明の現金超過額による費用

  6. 貯蔵品:未使用の郵便切手や収入印紙など一時的に保有している資産

  7. 当座借越:当座借越により生じた銀行への支払義務

減価償却

減価償却額を求める際は定額法を用いて求める。当期首で購入した場合は下記の計算で問題ないが、期中で購入した場合は月割計算をしなければならないことに注意。下記の計算式に使用月数 / 12か月を掛けて計算する。日数は1日でも28日でも使用期間はその月からカウントする。

毎期の減価償却額 = (取得原価 - 残存価額) ÷ 耐用年数

減価償却は当期首に取得した場合と前期以前に取得した場合が考えられる。また減価償却累計額を勘定科目として使う場合は間接法と言われる。直説法もあるが3級では間接法しか出ないみたいなので割愛します。

減価償却_計算例

決算がX6年3月31とする。

  • 建物はX2年4月1日に取得、定額法で耐用年数8年、残存価値は0で間接法を使用

    • 毎期減価償却費 = (640,000 - 0) / 8 = 80,000

    • 前T/Bの建物減価償却累計額は240,000なので3年分

  • 備品はX6年1月1日に取得、定額法で耐用年数5年、残存価値は0で間接法を使用

    • 毎期減価償却費 = (210,000 - 0) / 5 * 3/12 = 10,500
借方残高 勘定科目 貸方残高
640,000 建物
210,000 備品
建物減価償却累計額 240,000

前T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
3/31 減価償却費 80,000 建物減価償却累計額 80,000
3/31 減価償却費 10,500 備品減価償却累計額 10,500

仕訳表

借方残高 勘定科目 貸方残高
640,000 建物
210,000 備品
建物減価償却累計額 320,000
備品減価償却累計額 10,500
90,500 減価償却費

後T/B

建物 640,000
減価償却累計額 △320,000 320,000
備品 210,000
減価償却累計額 △10,500 199,500

B/S

減価償却費 90,500

P/L

固定資産の売却

固定資産の売却する際も減価償却を考えなければならない。売却した場合は固定資産の減少と減価償却累計額も減少させる。固定資産売却益は売却した時、利益がプラスになった場合の勘定科目。固定資産売却損は売却した時、利益がマイナスになった場合の勘定科目。

固定資産売却損益 = 売却価額 - 帳簿価額
  1.  車両(取得原価1,500,000円、減価償却累計額500,000円)を1,250,000円で売却し、代金は翌月末に受け取ることにした。

  2. 備品(取得原価5,400,000円、減価償却累計額 ? 円)を3,100,000円で売却し小切手を受け取った。なお、備品の減価償却は、定額法、残存価額は取得原価の10%、耐用年数10年で行っており、取得してから売却するまでに4年経過している。

    • 毎期の減価償却費:(5,400,000 - 540,000) / 10 = 486,000

    • 減価償却累計額:486,000 * 4 = 1,944,000

番号 借方残高 金額 貸方残高 金額
1 未収入金 1,250,000 車両 1,500,000
減価償却累計額 500,000 固定資産売却益 250,000
2 減価償却累計額 1,944,000 備品 5,400,000
現金 3,100,000
固定資産売却損 356,000

貸倒引当金

貸倒引当金繰入については以下の計算式を使用する。

貸倒見積高 = 売上債権の期末残高(売掛金など) × 実績率
貸倒引当金繰入 = 貸倒見積高 - 貸倒引当金の決算整理前残高

当期で貸倒れが発生した場合は貸倒損失として計上する。翌期になり貸倒れが発生した場合は前期の決算で設定した貸倒引当金より額が大きいか小さいかで変わる。

例:前期分の売掛金160円の貸倒れが生じた。前期に貸倒引当金200円を設定していた。

借方科目 金額 貸方科目 金額
貸倒引当金 160 売掛金 160

例:前期分の売掛金260円の貸倒れが生じた。前期に貸倒引当金200円を設定していた。

借方科目 金額 貸方科目 金額
貸倒引当金 200 売掛金 260
貸倒損失 60

前提として前期に貸倒引当金6,300円を設定している。

  1. 得意先A社に対する前期販売分の売掛金3,800円が貸し倒れた。

  2. 得意先B社に対する当期販売分の売掛金1,900円が貸し倒れた。

  3. 得意先C社に対する前期販売分の受取手形2,600円が貸し倒れた。

番号 借方科目 金額 貸方科目 金額
1 貸倒引当金 3,800 売掛金 3,800
2 貸倒損失 1,900 売掛金 1,900
3 貸倒引当金 2,500 受取手形 2,600
貸倒損失 100

補足と貸倒引当金繰入

決算整理前に貸倒引当金の残高が存在する場合がある。見積高分まで補充する計算式は以下。補充分がマイナスになった場合は貸倒引当金戻入として計上する。

貸倒引当金繰入 = 貸倒見積高 - 貸倒引当金の決算整理前残高

例:期末売上債権残高の3%を貸倒見積高として差額補充法により貸倒引当金を設定する。

借方残高 勘定科目 貸方残高
400,000 売掛金
貸倒引当金 2,000

前T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
3/31 貸倒引当金 12,000 貸倒引当金繰入 12,000

仕訳表

売掛金 400,000
貸倒引当金 △12,000 388,000

B/S

貸倒引当金繰入 10,000

P/L

売上原価

売上原価は仕入高に期首在庫を加算、期末在庫を減額することで算定する。

売上原価 = 当期商品仕入高 + 期首商品棚卸高 – 期末商品棚卸高

決算仕訳をするときは期首在庫(繰越商品)を仕入に振替、売上の差分で残った仕入を期末在庫(繰越商品)に振り返る。振り返るときは個数で調整を行う。

財務諸表を作成するときは表示科目を使用する。基本的には勘定科目と表示科目が一緒だが、一部異なるものが存在する。仕入↔売上原価はわかりにくいので注意。

勘定科目 表示科目
資産 繰越商品 商品
収益 売上 売上高
費用 仕入 売上原価

期末商品棚卸高は8,500円

借方残高 勘定科目 貸方残高
10,000 繰越商品
売上 230,000
114,000 仕入

前T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
3/31 仕入 10,000 繰越商品 10,000
3/31 繰越商品 8,500 仕入 8,500

仕訳表_パターン1

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
3/31 売上原価 114,000 仕入 114,000
3/31 売上原価 10,000 繰越商品 10,000
3/31 繰越商品 8,500 売上原価 8,500

仕訳表_パターン2

借方残高 勘定科目 貸方残高
8,500 繰越商品
売上 230,000
115,500 仕入(売上原価)

後T/B

商品 8,500

B/S

売上原価 115,500 売上高 230,000

P/L

前払費用

例:決算日(X6年3月31日)、保険料はX5年11月1日に1年分を前払いした際に計上

借方残高 勘定科目 貸方残高
531,000 保険料

前T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
3/31 前払保険料 309,750 保険料 309,750

決算整理仕訳表

借方残高 勘定科目 貸方残高
309,750 前払保険料
221,250 保険料

後T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
4/1 保険料 309,750 前払保険料 309,750

翌期再振替仕訳

未収収益

例:決算日(X6年9月30日)、貸付金はX6年6月1日に貸し付けたものであり、利率:年7.3%、利払日:年1回(5月末)、貸付期間1年間である。なお、当期経過分の利息は1年を365日とする日割計算により算定する

借方残高 勘定科目 貸方残高
180,000 貸付金

前T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
9/30 未収利息 4,392 受取利息 4,392

決算整理仕訳

借方残高 勘定科目 貸方残高
180,000 貸付金
4,392 未収利息
受取利息 4,392

後T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
10/1 受取利息 4,392 未収利息 4,392

翌期再振替仕訳

下記の項目を用いて賃貸貸借表(B/S)を作りましょう

前払家賃 13,100 未払家賃 12,300 未収利息 50,300 未払利息 65,000
前受地代 5,400 前払利息 33,200 未払保険料 7,800 未収地代 10,000
前払費用 46,300 前受収益 5,400
未収収益 60,300 未払費用 85,100

簿記3級後半の現金過不足

現金過不足が存在することがある。簿記3級後半ではパターンとしては以下が考えられる。

  • 期中で現金過不足が生じ、決算日まで判明しなかった場合

  • 決算日に現金過不足が生じ、原因が判明しなかった場合

決算日(X2年3月31日)となったため、決算整理手続きを行う。現金過不足5,200円の原因を調査したが原因は判明しなかった。

借方残高 勘定科目 貸方残高
5,200 現金過不足

前T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
3/31 雑損 5,200 現金過不足 5,200

決算整理仕訳

借方残高 勘定科目 貸方残高
5,200 雑損

後T/B

決算日(X2年3月31日)で、決算日における現金実査額は225,000円であった。現金超過額のうち、10,000円は売掛金の回収が未処理だったことが判明したが、残額は原因不明である。

借方残高 勘定科目 貸方残高
200,000 現金
70,000 売掛金

前T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
3/31 現金 25,000 売掛金 10,000
雑益 15,000

決算整理仕訳

借方残高 勘定科目 貸方残高
225,000 現金
60,000 売掛金
雑益 15,000

後T/B

貯蔵品

未使用の郵便切手や収入印紙など一時的に保有している資産

郵便切手や収入印紙の購入は費用の発生となるが、P/Lでは使用した金額のみとする。そのため、未使用の分は決算時に「貯蔵品」勘定として振替を行う。ただし、翌期になった場合は再振替仕訳を行う。

決算日(X2年3月31日)で、租税公課は当期に購入した収入印紙を処理したものであり、このうち当期に使用したのは13,000円分である。

借方残高 勘定科目 貸方残高
15,000 租税公課

前T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
3/31 貯蔵品 2,000 租税公課 2,000

決算整理仕訳

借方残高 勘定科目 貸方残高
13,000 租税公課
2,000 貯蔵品

後T/B

当座借越

当座借越により生じた銀行への支払義務

当座借越契約を結んでる場合、当座預金残高を超えた引き出しを行うと「当座預金」勘定は貸方残高となります。この状態で決算日を迎えた場合の決算整理が必要になります。

考え方としては当座残高を増やすことで資産を増やし、「当座預金」勘定の残高をゼロにする。それと同時に当座借越の貸方残高を増やし、負債の増加とする。

決算日(X2年3月31日)で、当社は当座借越契約(借越限度額25,000円)を結んでおり、当期
末において、当座借越9,000円が生じている。

借方残高 勘定科目 貸方残高
当座預金 9,000

前T/B

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
3/31 当座預金 9,000 当座借越 9,000

決算整理仕訳

借方残高 勘定科目 貸方残高
当座借越 9,000

後T/B

簿記3級後半精算表

簿記3級後半の決算整理の流れを一覧表にしたもの(前T/B→決算整理仕訳→後T/B)。

精算表は縦軸に勘定、横軸に前T/B、修正記入(決算整理仕訳)、B/SとP/Lをとります。更に各横軸では借方・貸方に分けて記入します。

精算表_計算例

  1. 建物の減価償却は定額法、耐用年数20年、残存価額ゼロ、間接法により行っている。

  2. 期末売掛金残高の2%を貸倒見積高として、差額補充法により貸倒引当金を設定する。

  3. 期末商品棚卸高は25,000円である。なお、売上原価は仕入の行で計算すること。

  4. 現金の期末実際有高は43,000円であった。なお、帳簿残高との差異は原因不明である。

試算表借方 試算表貸方 修正記入借方 修正記入貸方 P/L借方 P/L貸方 B/S借方 B/S貸方
現金 41,300 1,700 43,000
売掛金 80,000 80,000
繰越商品 21,900 25,000 21,900
建物 240,000 240,000
土地 170,100 170,100
買掛金 67,000 67,000
貸倒引当金 200 1,400 1,600
減価償却累計 72,000 12,000 84,000
資本金 100,000 100,000
繰越利益剰余 157,100 157,100
売上 522,000 522,000
仕入 365,000 21,900 25,000 361,900
918,300 918,300
減価償却費 12,000 12,000
貸引引当繰入 1,400 1,400
雑益 1,700 1,700
当期純利益 160,100
62,000 62,000 523,700 523,700 558,100 558,100

月次決算

会計期間でも業績を把握したいために作成する。ただし、3級の場合は減価償却の月次決算のみ対象なので割愛する。計算式は以下。

月次の減価償却費 = 年間の減価償却費の見積額 ÷ 12
年度末に計上する減価償却費= 減価償却費の年間確定額- 月次決算で計上した減価償却費の合計額

増資

追加で株式を発行し資金を調達すること。勘定科目「資本金」が増加する。

利益剰余金の配当及び処分

配当は利益を株主に分配すること。処分は会社内に保留することまた利益準備金を積み立てること。

配当金 = 1株当たりの配当金 × 発行済み株式総数

配当金は決まってすぐ支払われるわけではなく一度「未払配当金」として計上される。支払い後この勘定を減少させる。配当金の相手勘定は繰越利益剰余金。

利益準備金は利益の内分配不能の金額になります。これは銀行などから借り入れした場合、倒産したが株主に分配し過ぎで利益が残っておらず、銀行が不利益を被らないためにあります。勘定としては「利益準備金」として計上される。

  1. X2年6月20日に開催された定時株主総会において、繰越利益剰余金500,000円について、次のとおり利益剰余金の配当と処分が承認された。 配当金 100,000円  利益準備金 10,000円  繰越額 390,000円

  2. X2年7月10日に上記の配当金を当座預金から支払った。

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
6/20 繰越利益剰余金 110,000 未払配当金 100,000
利益準備金 10,000
7/10 未払配当金 100,000 当座預金 100,000
6/20 未払配当金 100,000 4/1 繰越利益剰余金 500,000
利益準備金 10,000

繰越利益剰余金

法人税等

法人税等(法人税、住民税及び事業税)は利益に対して課される税金。以下の計算式で算定する。

法人税等 = 税引前当期純利益 × 税率(一般的には30%~40%)

法人税等は中間報告と確定申告の2回に分けて納付する。中間報告の際は金額が未確定なので「仮払法人税等」として計上する。また確定申告時、仮払法人税等で足りない場合は未払法人税等で計上し、確定申告で納付する。

借方残高 勘定項目 貸方残高
400,000 仮払法人税等

1.前T/B

2.決算日(X2年3月31日)、当期の決算にあたり、法人税等の税額が820,000円と確定した。

日付 借方科目 金額 貸方科目 金額
3/31 法人税等 820,000 仮払法人税等 400,000
未払法人税等 420,000
借方残高 勘定項目 貸方残高
未払法人税等 400,000
820,000 法人税等

後T/B

消費税

消費税は会社にも関係する。仕入れた場合には支払う必要があるし、販売した場合は消費税を受け取ることになる。ただ、販売した時に受け取った消費税から仕入れたときに支払った消費税の差分を納付するだけでよい。

消費税の納付額 = 消費税の受取額 - 消費税の支払額

例:仕入先から1000円で仕入れ、消費税は100円だった。これを3000円で販売し、さらに消費税300円を受け取った。この場合は300円受け取って100円支払ったので納付する消費税は200円となる。

仕入時に消費税を支払った場合、仮払消費税として計上する。販売で消費税を受け取った場合、仮受消費税として計上する。決算時は仮受消費税から仮払消費税の差分を未払消費税として計上する。確定申告時、消費税の納付し未払消費税を減少させる。

消費税の計算例

  1. 商品250,000円(税抜価格)を仕入れ、消費税25,000円とともに代金は掛けとした。

  2. 商品を1,000,000円(税抜価格)で販売し、消費税100,000円とともに代金は掛けとした。

  3. 決算に際し、消費税の納付額が75,000円と確定した。

番号 借方科目 金額 貸方科目 金額
1 仕入 250,000 買掛金 275,000
仮払消費税 25,000
2 売掛金 1,100,000 売上 1,000,000
仮受消費税 100,000

期中仕訳

借方残高 勘定項目 貸方残高
25,000 仮払消費税
仮受消費税 100,000

前T/B

番号 借方科目 金額 貸方科目 金額
1 仮受消費税 100,000 仮払消費税 25,000
未払消費税 75,000

決算整理仕訳

借方残高 勘定項目 貸方残高
未払消費税 75,000

後T/B

証ひょう

取引の内容が記載された用紙。納品書、請求書、領収書やレシート、当座勘定照合表など

品名 数量 単価 金額
紅茶(インド産) 100 2,000 200,000
紅茶(スリランカ産) 300 1,800 540,000
小 計 740,000
手付金 100,000
消費税 74,000
合 計 714,000

1.請求書

2.出張前に旅費交通費の概算額を10,000円渡し、不足分は現金で支払った。領収書で11,000円支払ったとする。

番号 借方科目 金額 貸方科目 金額
1 仕入 740,000 買掛金 714,000
仮払消費税 74,000 前払金 100,000
2 旅費交通費 11,000 仮払金 10,000
現金 1,000

簿記3級後半の終わり

簿記3級後半はこんなところですね。その後、本番までの間はネット試験したり、模擬試験集で対策したりして3級とってみようと思います。ただ、転職の資格としては2級のほうが良いかと思いますが、目標の区切りとしてですね。ではでは。